日本国有鉄道法【廃止】

衆議院HPより引用


    法律 第二百五十六号(昭二三・一二・二〇)
    改正 法律 法律第十五号(昭二四・三・三一)
    改正 法律第百九十二号(昭二四・六・四)
    改正 法律第二百六十二号(昭二四・一二・一四)
    改正 法律第百五十九号(昭二五・五・一〇)

    公布の日から施行し、昭和二十五年四月一日から適用する

    ◎日本国有鉄道法
    目次
     第一章 総則(第一条―第八条)
     第二章 監理委員会(第九条―第十七条)
     第三章 役員及び職員(第十八条―第三十五条)
     第四章 会計(第三十六条―第五十一条)
     第五章 監督(第五十二条―第五十四条)
     第六章 罰則(第五十五条)
     第七章 雑則(第五十六条―第六十三条)
     附則
    第一章 総則
     (目的)
    第一条 国が国有鉄道事業特別会計をもつて経営している鉄道事業その他一切の事業を経営し、能率的な運営により、これを発展せしめ、もつて公共の福祉を増進することを目的として、ここに日本国有鉄道を設立する。
     (法人格)
    第二条 日本国有鉄道は、公法上の法人とする。日本国有鉄道は、民法(明治二十九年法律第八十九号)第三十五条又は商事会社その他の社団に関する商法(明治三十二年法律第四十八号)の規定に定める商事会社ではない。
     (業務)
    第三条 日本国有鉄道は、第一条の目的を達成するため、左の業務を行う。
    道事業及びその附帯事業の経営
     二 鉄道事業に関連する連絡船事業及びその附帯事業の経営
     三 鉄道事業に関連する自動車運送事業及びその附帯事業の経営
     四 前三号に掲げる業務を行うのに必要な採炭、発送電及び電気通信
     五 前各号に掲げる業務の外第一条の目的を達成するために必要な業務
    2 日本国有鉄道は、その業務の円滑な遂行に妨げのない限り、一般の委託により、陸運に関する機械、器具その他の物品の製造、修繕若しくは調達、工事の施行、業務の管理又は技術上の試験研究を行うことができる。
     (事務所)
    第四条 日本国有鉄道は、主たる事務所を東京都に置く。
    2 日本国有鉄道は、必要な地に従たる事務所を置く。
     (資本金)
    第五条 日本国有鉄道の資本金は、別に法律で定めるところにより、昭和二十四年五月三十一日における国有鉄道事業特別会計の資産の価額に相当する額とし、政府が、全額出資するものとする。

     (非課税)
    第六条 日本国有鉄道には、所得税及び法人税を課さない。
    2 都道府県、市町村その他これらに準ずるものは、日本国有鉄道に対しては、地方税を課することができない。但し、鉱産税、入場税、酒消費税、電気ガス税、木材引取税及び遊興飲食税、これらの附加税並びに遊興飲食税割については、この限りでない。
     (登記)
    第七条 日本国有鉄道は、政令の定めるところにより、登記しなければならない。
    2 前項の規定により、登記を必要とする事項は、登記の後でなければ、これをもつて第三者に対抗することができない。
     (民法の準用に関する規定)
    第八条 民法第四十四条、第五十条及び第五十四条の規定は、日本国有鉄道に準用する。
    第二章 監理委員会
     (監理委員会の設置)
    第九条 日本国有鉄道に監理委員会を置く。
     (監理委員会の権限及び責任)
    第十条 監理委員会は、第一条に掲げる目的を達成するため、日本国有鉄道の業務運営を指導統制する権限と責任を有する。
     (監理委員会の組織)
    第十一条 監理委員会は、五人の委員及び一人の職務上当然就任する特別委員をもつて組織する。
    2 監理委員会に委員長を置き、委員の互選により選任する。
    3 監理委員会は、予め、委員のうちから、委員長が事故のある場合に委員長の職務を代理する者を定めて置かなければならない。
     (委員の任命)

    第十二条 監理委員会の委員は、運輸業、工業、商業又は金融業について、広い経験と知識とを有する年齢三十五年以上の者のうちから、両議院の同意を得て、内閣が任命する。

    2 委員の任期が満了し、又は欠員を生じた場合において、国会の閉会又は衆議院の解散のために、委員の任命について両議院の同意を得ることができないときは、内閣は、前項の規定にかかわらず、両議院の同意を得ないで、委員の任命を行うことができる。

     3 内閣は、前項の規定により委員を任命したときは、任命の後最初に召集される国会において、当該委員の任命について、両議院の承認を求めなければならない。両議院の承認が得られなかつたときは、内閣は、第十四条の規定にかかわらず、当該委員を遅滞なく罷免しなければならない。
    4 左の各号の一に該当する者は、委員であることができない。
     一 禁治産者若しくは準禁治産者又は破産者で復権を得ない者
     二 禁こ又は懲役に処せられた者
     三 国務大臣、国会議員、政府職員(人事院の指定する非常勤の者を除く。)又は地方公共団体の議会の議員
     四 政党の役員(任命の日以前一年間においてこれに該当した者を含む。)
     五 日本国有鉄道に対し、物品の売買若しくは工事の請負を業とする者、又はこれらの者が法人であるときはその役員若しくは名称の如何にかかわらず役員と同等以上の職権若しくは支配力を有する者(任命の日以前一年間においてこれらの者であつた者を含む。)
     六 前号に掲げる事業者の団体の役員又は名称の如何にかかわらず役員と同等以上の職権又は支配力を有する者(任命の日以前一年間においてこれらの者であつた者を含む。)
     (委員の任期)
    第十三条 委員の任期は、五年とする。但し、補欠の委員は、前任者の残存期間在任する。
    2 委員は、再任されることができる。
    3 日本国有鉄道創立後最初に任命される委員の任期は、任命の際において内閣総理大臣の定めるところにより、任命の日からそれぞれ一年、二年、三年、四年、五年とする。
     (委員の罷免)
    第十四条 内閣は、委員が心身の故障のため職務の執行ができないと認める場合、又は委員に職務上の義務違反その他委員たるに適しない非行があると認める場合においては、両議院の同意を得て、これを罷免することができる。
     (委員の報酬)
    第十五条 委員は、名誉職とする。但し、旅費その他業務の遂行に伴う実費は、これを受けるものとする。
     (議決方法)
    第十六条 監理委員会は、委員長又は第十一条第三項に規定する委員長の職務を代理する者及び二人以上の委員の出席がなければ議事を開き、議決をすることができない。
    2 監理委員会の議事は、出席者の過半数をもつて決する。但し、第十一条に規定する職務上当然就任する特別委員は、議決に加わることができない。
    3 可否同数のときは、委員長が決する。
    4 監理委員会は、日本国有鉄道の役員又は職員をその会議に出席せしめて、必要な説明を求めることができる。
    5 総裁の指名する役員は、監理委員会に出席して意見を述べ、又は説明をすることができる。
     (公務員たる性質)
    第十七条 委員は、法令により公務に従事する者とみなす。
    2 委員には、国家公務員法(昭和二十二年法律第百二十号)は適用されない。
    第三章 役員及び職員
     (役員の範囲)
    第十八条 日本国有鉄道の役員は、総裁、副総裁及び理事とする。
     (役員の職務及び権限)
    第十九条 総裁は、日本国有鉄道を代表し、その業務を総理する。総裁は、監理委員会に対し責任を負う。総裁は、第十一条に規定する職務上当然就任する監理委員会の特別委員とする。
    2 副総裁は、総裁の定めるところにより、日本国有鉄道を代表し、総裁を補佐して日本国有鉄道の業務を掌理し、総裁に事故があるときにはその職務を代理し、総裁が欠員のときにはその職務を行う。
    3 理事は、総裁の定めるところにより、日本国有鉄道を代表し、総裁及び副総裁を補佐して日本国有鉄道の業務を掌理し、総裁及び副総裁に事故があるときにはその職務を代理し、総裁及び副総裁が欠員のときにはその職務を行う。
     (役員の任命及び任期)
    第二十条 総裁は、監理委員会が推薦した者につき、内閣が任命する。
    2 前項の推薦は、第十六条の規定にかかわらず、委員四人以上の多数による議決によることを要する。
    3 副総裁は、監理委員会の同意を得て、総裁が任命する。
    4 理事は、総裁が任命する。
    5 総裁及び副総裁の任期は、各々四年とする。
    6 総裁及び副総裁は、再任されることができる。
     (役員の欠格条項)
    第二十一条 第十二条第二項各号の一に該当する者は、役員であることができない。
     (総裁及び副総裁の罷免)
    第二十二条 内閣は、総裁が心身の故障のため職務の執行ができないと認める場合、又は総裁に職務上の義務違反その他総裁たるに適しない非行があると認める場合においては、監理委員会の同意を得て、これを罷免することができる。
    2 第二十条第二項の規定は、前項の同意に準用する。
    3 総裁は、副総裁が心身の故障のため職務の執行ができないと認める場合、又は副総裁に職務上の義務違反その他副総裁たるに適しない非行があると認める場合においては、監理委員会の同意を得て、これを罷免することができる。
     (役員の兼職禁止)
    第二十三条 役員は、営利を目的とする団体の役員となり、又は自ら営利事業に従事してはならない。
     (代表権の制限)
    第二十四条 日本国有鉄道と総裁、副総裁又は理事との利益が相反する事項については、これらの者は、代表権を有しない。この場合においては、監理委員会は、これらの代表権を有しない役員以外の他の役員のうちから日本国有鉄道を代表する者を選任しなければならない。
     (代理人の選任)
    第二十五条 総裁、副総裁又は理事は、日本国有鉄道の職員のうちから、その業務の一部に関し一切の裁判上又は裁判外の行為をする権限をもつ代理人を選任することができる。
     (職員の地位及び資格)
    第二十六条 この法律において日本国有鉄道の職員とは、公共企業体労働関係法(昭和二十三年法律第二百五十七号)第二条第二項に規定する者をいう。
    2 第十二条第二項第三号に該当する者は、職員であることができない。
     (任免の基準)
    第二十七条 職員の任免は、その者の受験成績、勤務成績又はその他の能力の実証に基いて行う。
     (給与)
    第二十八条 職員の給与は、その職務の内容と責任に応ずるものでなければならない。
    2 職員の給与は、生計費並びに国家公務員及び民間事業の従業員における給与その他の条件を考慮して定めなければならない。
     (降職及び免職)
    第二十九条 職員は、左の各号の一に該当する場合を除き、その意に反して、降職され、又は免職されることがない。
     一 勤務成績がよくない場合
     二 心身の故障のため職務の遂行に支障があり又はこれに堪えない場合
     三 その他その職務に必要な適格性を欠く場合
     四 業務量の減少その他経営上やむを得ない事由が生じた場合
     (休職)
    第三十条 職員は左の各号の一に該当する場合を除き、その意に反して、休職にされることがない。
     一 心身の故障のため長期の休養を必要とする場合
     二 刑事事件に関し起訴された場合
    2 前項第一号の規定による休職の期間は、満一年とし、休職期間中その故障が消滅したときは、速やかに復職させるものとし、休職のまま満期に至つたときは、当然退職者とする。
    3 第一項第二号の規定による休職の期間は、その事件が裁判所に係属する間とする。
    4 休職者は、職員としての身分を保有するが、その職務に従事しない。休職者は、休職の期間中俸給の三分の一を受ける。
     (懲戒)
    第三十一条 職員が左の各号の一に該当する場合においては、総裁は、これに対し懲戒処分として免職、停職、減給又は戒告の処分をすることができる。
     一 この法律又は日本国有鉄道の定める業務上の規程に違反した場合
     二 職務上の義務に違反し、又は職務を怠つた場合
    2 停職の期間は、一月以上一年以下とする。
    3 停職者は、職員としての身分を保有するが、その職務に従事しない。停職者は、その停職の期間中俸給の三分の一を受ける。
    4 減給は、一月以上一年以下俸給の十分の一以下を減ずる。
     (服務の基準)
    第三十二条 職員は、その職務を遂行するについて、誠実に法令及び日本国有鉄道の定める業務上の規程に従わなければならない。
    2 職員は、全力をあげて職務の逐行に専念しなければならない。但し、公共企業体労働関係法第七条の規定により、専ら職員の組合の事務に従事する者については、この限りでない。
     (勤務時間の延長、時間外及び休日勤務)
    第三十三条 日本国有鉄道は、左の各号の一に該当する場合においては、労働基準法(昭和二十二年法律第四十九号)第三十二条、第三十五条又は第四十条の規定にかかわらず、その職員をして、勤務時間をこえ、又は勤務時間外若しくは休日に勤務させることができる。
     一 災害その他により事故が発生したとき。
     二 災害の発生が予想される場合において、警戒を必要とするとき。
     三 列車(自動車、船舶を含む。)が遅延したとき。
     (公務員たる性質)
    第三十四条 役員及び職員は、法令により公務に従事する者とみなす。
    2 役員及び職員には、国家公務員法は適用されない。
     (公共企業体労働関係法の適用)
    第三十五条 日本国有鉄道の職員の労働関係に関しては、公共企業体労働関係法の定めるところによる。
    第四章 会計
     (経理原則及び運賃)
     (総則)
    第三十六条 日本国有鉄道の会計及び財務に関しては、本章の定めるところによる。
     (事業年度)
    第三十七条 日本国有鉄道の事業年度は、毎年四月一日に始まり、翌年三月三十一日に終る。
    2 日本国有鉄道は、毎事業年度の決算を翌年度七月三十一日までに完結しなければならない。
     (計理の方法)
    第三十八条 日本国有鉄道は、その事業の経営成績及び財政状態を明らかにするため財産の増減及び異動をその発生の事実に基いて計理する。
     (予算)
    第三十九条 日本国有鉄道は、毎事業年度の予算を作成し、これに当該予算の予算実施計画に関する書類及び当該年度の事業計画、資金計画その他財政計画の参考となる事項に関する書類並びに前前年度の財産目録、貸借対照表及び損益計算書を添え、運輸大臣に提出しなければならない。
    2 運輸大臣は、前項の規定により予算の提出を受けたときは、これを検討して適当であると認めたときは、大蔵大臣に送付しなければならない。
    3 大蔵大臣は、前項の規定により予算の送付を受けたときは、これを検討して必要な調整を行い、閣議の決定を経なければならない。
    4 内閣は、前項の規定により予算を決定したときは、国の予算とともにこれを国会に提出しなければならない。
    5 前項の予算には、第一項に規定する添附書類を附するものとする。
    6 第一項の予算の形式及び内容については政令で、同項の予算の作成及び提出の手続については大蔵大臣が運輸大臣と協議して定める。
     (債務の負担)
    第三十九条の二 日本国有鉄道は、歳出予算の金額の範囲内におけるものの外、債務を負担する行為をするには、予め予算をもつて、国会の議決を経なければならない。
    2 日本国有鉄道は、前項に規定するものの外、災害復旧その他緊急の必要がある場合においては、毎事業年度国会の議決を経た金額の範囲内において、債務を負担する行為をすることができる。
     (予備費)
    第三十九条の三 業務取扱数量の増加その他避け難い事由による歳出予算の不足を補うため、日本国有鉄道の予算に予備費を設けることができる。
    2 日本国有鉄道は、前項の予備費を使用して、なお事業のため直接必要とする歳出予算に不足を生じたときは、予算の定めるところに従い、業務量の増加により収入の見積をこえる収入に相当する金額を事業のため直接必要とする経費に使用することができる。
     (予算の議決)
    第三十九条の四 日本国有鉄道の予算の議決に関しては、国の予算の議決の例による。
     (予算議決の通知)
    第三十九条の五 政府は、日本国有鉄道の予算が国会の議決を経たときは、直ちにその旨を日本国有鉄道に通知するものとする。
    2 日本国有鉄道は、前項の規定による通知を受けた後でなければ、予算を実施することはできない。
    3 政府は、第一項の規定により日本国有鉄道に通知したときは、直ちにその旨を会計検査院に通知しなければならない。
     (追加予算)
    第三十九条の六 日本国有鉄道は、予算作成後に生じた避けることのできない事由により必要がある場合に限り、追加予算を作成し、これに当該予算の予算実施計画に関する書類及び事業計画、資金計画その他財政計画の参考となる事項に関する書類を添え、運輸大臣に提出することができる。
    2 第三十九条第二項から第六項まで及び前二条の規定は、前項の規定による追加予算について準用する。
     (予算の修正)
    第三十九条の七 日本国有鉄道は、前条第一項の場合を除く外、予算成立後に生じた事由に基いて既に成立した予算に変更を加える必要があるときは、予算を修正し、これに当該予算の予算実施計画に関する書類及び事業計画、資金計画その他財政計画の参考となる事項に関する書類を添え、運輸大臣に提出することができる。
    2 第三十九条第二項から第六項まで、第三十九条の四及び第三十九条の五の規定は、前項の規定による予算の修正について準用する。
     (暫定予算)
    第三十九条の八 日本国有鉄道は、必要に応じて一事業年度のうちの一定期間に係る暫定予算を作成し、これに当該予算の予算実施計画に関する書類及び事業計画、資金計画その他財政計画の参考となる事項に関する書類を添え、運輸大臣に提出することができる。
    2 第三十九条第二項から第六項まで、第三十九条の四及び第三十九条の五の規定は、前項の規定による暫定予算について準用する。
    3 暫定予算は、当該事業年度の予算が成立したときは失効するものとし、この暫定予算に基く支出又はこれに基く債務の負担があるときは、これを当該年度の予算に基いてしたものとみなす。
     (予算の実施)
    第三十九条の九 日本国有鉄道の予算の実施は、日本国有鉄道の予算に添附して国会に提出した予算実施計画に定める区分に従うものとする。
    第三十九条の十 日本国有鉄道は、予算については、当該予算に定める目的の外に使用してはならない。
    第三十九条の十一 日本国有鉄道は、予算で指定する経費の金額については、運輸大臣の承認を受けなければ、流用することができない。
    第三十九条の十二 日本国有鉄道は、歳出予算のうち、当該事業年度内に契約その他支出の原因となる行為をし、当該年度内に支払義務が生じなかつたものに対する経費の金額を翌年度に繰り越して使用することができる。
    第三十九条の十三 日本国有鉄道は、予備費を使用するとき及び予算を繰り越して使用するときは、直ちにその旨を運輸大臣に通知しなければならない。
    2 運輸大臣は、前項の規定により通知を受けたときは、直ちにその旨を大蔵大臣及び会計検査院に通知しなければならない。
     (資金計画)
    第三十九条の十四 日本国有鉄道は、国会の議決を経た予算を実施するため四半期毎に資金計画を定め、運輸大臣、大蔵大臣及び会計検査院に提出しなければならない。これを変更するときも同様とする。
    2 大蔵大臣は、前項の規定により提出された資金計画が国の資金の状況により実施することができないと認めるときは、その実施することができる限度を運輸大臣を経て日本国有鉄道に通知するものとする。
    3 日本国有鉄道は、前項の通知を受けたときは、その資金計画を修正しなければならない。
     (収入支出等の報告)
    第三十九条の十五 日本国有鉄道は、政令の定める形式により、契約その他支出の原因となる行為により負担した債務の金額並びに収入し及び支出した金額を、毎月運輸大臣、大蔵大臣及び会計検査院に報告しなければならない。
     (決算)
    第四十条 日本国有鉄道は、事業年度毎に財産目録、貸借対照表及び損益計算書を作成し、決算完結後一月以内に運輸大臣に提出してその承認を受けなければならない。
    2 日本国有鉄道は、前項の規定による運輸大臣の承認を受けたときは、その財産目録、貸借対照表及び損益計算書を公告しなければならない。第四十条の二 日本国有鉄道は、予算の区分に従い毎事業年度の決算報告書を作成し、これに当該年度の財産目録、貸借対照表及び損益計算書を添え、運輸大臣を経て大蔵大臣に提出しなければならない。
    2 大蔵大臣は、前項の規定による決算報告書の提出を受けたときは、これを内閣に送付しなければならない。
    3 第一項に規定する決算報告書の形式及び内容については、政令で定める。
    第四十条の三 内閣は、前条第二項の規定により日本国有鉄道の決算報告書の送付を受けたときは、翌事業年度の十一月三十日までにこれを会計検査院に送付しなければならない。
    2 内閣は、会計検査院の検査を経た日本国有鉄道の決算報告書に前条第一項に規定する添附書類を附して、国の歳入歳出の決算とともに、国会に提出しなければならない。
     (利益の処分)
    第四十一条 日本国有鉄道は、経営上利益を生じた場合において前事業年度から繰り越した損失があるときは、この利益を繰越損失の補てんに充てなければならない。
    2 日本国有鉄道は、前項の規定により利益を繰越損失の補てんに充ててなお残額があるときは、別に予算に定める場合を除き、これを政府の一般会計に納付しなければならない。
     (交付金)
    第四十一条の二 政府は、日本国有鉄道に損失を生じた場合において特別の必要があると認めるときは、その損失の額を限度として交付金を交付することができる。
     (業務に係る現金の取扱)
    第四十二条 日本国有鉄道は、業務に係る現金を国庫に預託しなければならない。但し、現金を安全に取り扱うため、日本銀行の支店又は代理店を簡便に利用できないときは、政令の定める範囲内において郵便局又は市中銀行に預け入れることができる。
    2 政府は、前項の規定により国庫に預託された預託金については、大蔵大臣の定めるところにより相当の利子を附するものとする。
     (借入金及び鉄道債券)
    第四十二条の二 日本国有鉄道は、運輸大臣の認可を受けて、政府から長期借入金及び短期借入金をすることができる。日本国有鉄道は、運輸大臣の認可を受けて、鉄道債券を発行することができる。
    2 前項の規定による長期借入金、短期借入金及び鉄道債券の限度額については、予算をもつて国会の議決を経なければならない。
    3 第一項の規定による短期借入金は、当該事業年度内に償還しなければならない。但し、資金不足のため償還することができないときは、その償還することのできない金額に限り、運輸大臣の認可を受けて、これを借り換えることができる。
    4 前項但書の規定により借り換えた借入金は、一年以内に償還しなければならない。
     (政府からの貸付等)
    第四十二条の三 政府は、日本国有鉄道に対し長期若しくは短期の資金の貸付をし、又は鉄道債券の引受をすることができる。
     (国庫余裕金の一時使用)
    第四十二条の四 政府は、前条に規定する短期の資金の貸付に代えて当該事業年度内に限り、国庫金裕金を日本国有鉄道に一時使用させることができる。
    2 前項の規定により一時使用させる金額については、大蔵大臣の定めるところにより相当の利子を附するものとする。
     (償還計画)
    第四十二条の五 日本国有鉄道は、毎事業年度、長期借入金及び鉄道債券の償還計画をたてて、運輸大臣の承認を受けなければならない。
     (会計規程)
    第四十三条 日本国有鉄道は、その会計に関し、この法律及びこれに基く政令に定めるものの外、会計規程を定めなければならない。
    2 前項の会計規程は、公共企業体としての日本国有鉄道の公共性にかんがみ、その事業の能率的な運営と予算の適正な実施に役立つように定めなければならない。
    3 日本国有鉄道は、第一項の会計規程を定めるときは、その基本事項について、運輸大臣の認可を受けなければならない。これを変更するときも同様とする。
    4 日本国有鉄道は、第一項の会計規程を定めたときは、直ちにこれを運輸大臣、大蔵大臣及び会計検査院に通知しなければならない。
     (給与準則)
    第四十四条 日本国有鉄道は、その役員及び職員に対して支給する給与について給与準則を定めなければならない。この場合において、この給与準則は、これに基く一事業年度の支出が国会の議決を経た当該年度の予算の中で給与の額として定められた額をこえるものであつてはならない。
     (大蔵大臣に対する報告等)
    第四十五条 大蔵大臣は、日本国有鉄道の予算の実施に関し必要があると認めるときは、収支に関する報告を徴し、予算の実施状況について実地監査を行うことができる。
     (財産処分の制限)
    第四十六条 日本国有鉄道は、法律に定める場合の外、営業線及びこれに準ずる重要な財産を譲渡し、交換し、又は担保に供することができない。
     (大蔵大臣との協議)
    第四十七条 運輸大臣は、第三十九条の十一、第四十条第一項及び第四十二条の五に規定する承認並びに第四十二条の二第一項、同条第三項但書及び第四十三条第三項に規定する認可については、大蔵大臣と協議してこれをしなければならない。
     (会計職員)
    第四十八条 総裁、副総裁又は理事(以下「総裁等」という。)により契約を締結する職員として任命された者は、契約の締結に関し、総裁等により現金の出納を命令する職員として任命された者は、債務者に対する支払の請求に関し、総裁等により現金の出納をする職員として任命された者(以下「現金出納職員」という。)は、現金の支払及び受領に関し、総裁等により物品の出納をする職員として任命された者(以下「物品出納職員」という。)は、物品の引渡及び受領に関し、それぞれ総裁等を代理する。
    第四十八条の二 総裁は、現金出納職員又は物品出納職員が、善良なる管理者の注意を怠り、その保管に係る現金又は物品を亡失き損し、日本国有鉄道に損害を与えたときは、その損害の弁償を命じなければならない。
    2 前項の規定により弁償を命ぜられた現金出納職員又は物品出納職員は、その責を免かるべき理由があると信ずるときは、会計検査院の検定を求めることができる。但し、弁償を命ぜられた時から起算して五年を経過したときは、この限りでない。
    3 前項の場合において、会計検査院が現金出納職員又は物品出納職員に弁償の責がないと検定したときは、総裁は、その弁償の命令を取り消し、既納に係る弁償金を直ちに還付しなければならない。
     (契約)
    第四十九条 日本国有鉄道が売買、貸借、請負その他の契約を締結する場合においては、公告して一般競争入札の方法に準じ申込をさせ、その最低又は最高の価格による申込者又は申込者との価格その他の条件についての公正な協議を経て定めた者とこれをしなければならない。但し、緊急な必要のある場合、一般競争入札の方法に準じてすることが不利である場合又は政令の定める場合においては、この限りでない。
     (会計検査)
    第五十条 日本国有鉄道の会計については、会計検査院が検査する。
     (運賃の設定及び変更)
    第五十一条 日本国有鉄道における運賃の設定及び変更に関しては、財政法(昭和二十二年法律第三十四号)第三条及び財政法第三条の特例に関する法律(昭和二十三年法律第二十七号)の規定を準用する。
    第五章 監督
     (監督者)
    第五十二条 日本国有鉄道は、運輸大臣が監督する。
     (監督事項)
    第五十三条 左に掲げる事項は、運輸大臣の許可又は認可を受けなければならない。
     一 鉄道新線の建設及び他の運輸事業の譲受
     二 日本国有鉄道に関連する連絡船航路又は自動車運送事業の開始
     三 営業線の休止及び廃止
     (監督上の命令及び報告)
    第五十四条 運輸大臣は、公共の福祉を増進するため特に必要があると認めるときは、日本国有鉄道に対し監督上必要な命令をすることができる。
    2 運輸大臣は、監督上必要があると認めるときは、日本国有鉄道に対し報告をさせることができる。
    第六章 罰則
     (罰則)
    第五十五条 総裁、副総裁又は総裁の職務を行い若しくは総裁を代理する理事が左の各号の一に該当するときは、その業務に対する責任に応じて、十万円以下の罰金に処する。
     一 この法律により、主務大臣の認可又は許可を受けるべき場合に受けなかつたとき。
     二 第三条に規定する業務以外の業務を行つたとき。
     三 第七条第一項の規定に基いて発する政令に違反して登記を怠り、又は虚偽の登記をしたとき。
     四 前条第一項の規定に基く命令に違反したとき。
     五 前条第二項の規定に基く報告を怠り、又は虚偽の報告をしたとき。
    第七章 雑則
     (恩給)
    第五十六条 この法律施行の際、現に恩給法(大正十二年法律第四十八号)第十九条に規定する公務員たる者が、引き続いて日本国有鉄道の役員又は職員となつた場合には、同法第二十条に規定する文官であつて国庫から俸給を受ける者として勤続するものとみなし、当分の間これに恩給法の規定を準用する。
    2 前項の規定により恩給法を準用する場合においては、恩給の給与等については、日本国有鉄道を行政庁とみなす。
    3 第一項に規定する者又はその遺族の恩給及びこの法律施行前給与事由の生じた恩給であつて従前の国有鉄道事業特別会計(旧帝国鉄道会計を含む。)において俸給又は給料を支弁した者にかかるものの支払に充てるべき金額については、日本国有鉄道が国有鉄道事業特別会計として存続するものとみなし、特別会計の恩給負担金を一般会計に繰り入れることに関する法律(昭和六年法律第八号)の規定を準用する。
    4 第一項の規定により恩給法を準用する場合において、同項において準用する恩給法第五十九条第一項の規定により日本国有鉄道の役員又は職員が納付すべき金額は、同項の規定にかかわらず日本国有鉄道に納付すべきものとする。
     (共済組合)
    第五十七条 日本国有鉄道の役員及び職員は、国に使用されるもので国庫から報酬を受けるものとみなし、国家公務員共済組合法(昭和二十三年法律第六十九号)の規定を準用する。この場合において、同法中「各省各庁」とあるのは「日本国有鉄道」と、「各省各庁の長」とあるのは「日本国有鉄道総裁」と、第六十九条(第一項第三号を準用する場合を除く。)及び第九十二条中「国庫」とあるのは「日本国有鉄道」と、第七十三条第二項及び第七十五条第二項中「政府を代表する者」とあるのは「日本国有鉄道を代表する者」と読み替えるものとする。
    2 国家公務員共済組合法第二条第二項第八号の規定による共済組合は、前項の規定により準用する同法第二条第一項の規定により日本国有鉄道に設けられる共済組合となり同一性をもつて存続するものとする。
    第五十八条 国庫は、日本国有鉄道に設けられた共済組合に対し、国家公務員共済組合法第六十九条第一項第三号に掲げる費用を負担する。
    第五十九条 健康保険法(大正十一年法律第七十号)第十二条第一項、厚生年金保険法(昭和十六年法律第六十号)第十六条の二及び船員保険法(昭和十四年法律第七十三号)第十五条の規定の適用については、日本国有鉄道の役員及び職員は、国に使用される者とみなす。
     (災害補償)
    第六十条 日本国有鉄道の役員及び職員は、国に使用される者で、国庫から報酬をうけるものとみなし、国家公務員災害補償法(昭和  年法律第  号)の規定を準用する。この場合において、「国」(第四十二条中「国、市町村長」の国を除く。)とあるのは「日本国有鉄道」と、「会計」とあるのは「日本国有鉄道」と読み替えるものとする。
    2 労働者災害補償保険法(昭和二十二年法律第五十号)第三条第三項の規定の適用については、日本国有鉄道の事業は、国の直営事業とみなす。
    3 第一項の規定により補償に要する費用は、日本国有鉄道が負担する。
     (失業保険)
    第六十一条 失業保険法(昭和二十二年法律第百四十六号)第七条の規定の適用については、日本国有鉄道の役員及び職員は、国に使用される者とみなす。
    第六十二条 国庫は、日本国有鉄道がその役員及び職員に対し失業保険法に規定する保険給付の内容をこえる給付を行う場合には、同法に規定する給付に相当する部分につき同法第二十八条第一項に規定する国庫の負担と同一割合によつて算定した金額を負担する。
     (他の法令の適用)
    第六十三条 道路運送法(昭和二十二年法律第百九十一号)、電気事業法(昭和六年法律第六十一号)、土地収用法(明治三十三年法律第二十九号)その他の法令(国の利害に関係のある訴訟についての法務総裁の権限等に関する法律(昭和二十二年法律第百九十四号)及び財政法、会計法(昭和二十二年法律第三十五号)、国有財産法(昭和二十三年法律第七十三号)等国の会計を規律することを目的とする法令を除く。)の適用については、この法律又は別に定める法律をもつて別段の定をした場合を除くの外、日本国有鉄道を国と、日本国有鉄道総裁を主務大臣とみなす。
     附 則
     (施行期日)
    1 この法律は、昭和二十五年四月一日から施行する。但し、改正後の第三十九条から第三十九条の五まで及び第三十九条の八の規定は、昭和二十五年度以後の予算について、改正後の第四十条から第四十条の三までの規定は、昭和二十五年度以後の決算について、改正後の第四十九条の規定は、公布の日から、それぞれ適用する。
     (昭和二十四年度の決算等)
    2 日本国有鉄道の昭和二十四年度の予備費の使用及び決算については、なお従前の例による。
     (昭和二十四年度の国有鉄道事業特別会計の損失の取扱)
    3 昭和二十四年度の国有鉄道事業特別会計の損失で、国有鉄道事業特別会計法の一部を改正する法律(昭和二十四年法律第十一号)附則第九項の規定により調整勘定として資産項目に計上された金額は、改正後の第四十一条の適用については、同条の繰越損失とみなす。

    附 則
     (施行期日)
    1 この法律は、昭和二十四年六月一日に改める。
    から施行する。

    この法律は、公布の日から施行する。

     (財産の承継)
    2 国有鉄道事業特別会計の資産は、この法律施行の日に日本国有鉄道に引き継ぐものとする。
     (日本国有鉄道設立の手続その他)
    3 日本国有鉄道設立の手続、財産及び従業員の政府から日本国有鉄道への引継の手続その他この法律施行のために必要な事項は別に法律又は政令をもつて定める。

     附 則  法律第二百六十二号(昭二四・一二・一四)
     (施行期日)
    1 この法律は、昭和二十五年四月一日から施行する。但し、改正後の第三十九条から第三十九条の五まで及び第三十九条の八の規定は、昭和二十五年度以後の予算について、改正後の第四十条から第四十条の三までの規定は、昭和二十五年度以後の決算について、改正後の第四十九条の規定は、公布の日から、それぞれ適用する。
     (昭和二十四年度の決算等)
    2 日本国有鉄道の昭和二十四年度の予備費の使用及び決算については、なお従前の例による。
     (昭和二十四年度の国有鉄道事業特別会計の損失の取扱)
    3 昭和二十四年度の国有鉄道事業特別会計の損失で、国有鉄道事業特別会計法の一部を改正する法律(昭和二十四年法律第十一号)附則第九項の規定により調整勘定として資産項目に計上された金額は、改正後の第四十一条の適用については、同条の繰越損失とみなす。

    附 則 法律第百五十九号(昭二五・五・一〇)

     この法律は、公布の日から施行し、昭和二十五年四月一日から適用する。

    附 則 法律第百六十号(昭二五・五・一〇)

     この法律は、公布の日から施行する。

国鉄に関する主な法令

日本国憲法

陸上交通事業調整法

地方鉄道軌道整備法

国有資産等所在市町村交付金及び納付金に関する法律

日本鉄道建設公団法

運輸施設整備事業団法

独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構法

東京地下鉄株式会社法

都市鉄道等利便増進法

日本国有鉄道法

国有鉄道運賃法

日本国有鉄道法施行法

鉄道公安職員の職務に関する法律

日本国有鉄道新線建設補助特別措置法

日本国有鉄道財政再建促進特別措置法

日本国有鉄道の経営する事業の再建の推進に関する臨時措置法

日本国有鉄道清算事業団法

日本国有鉄道退職希望職員及び日本国有鉄道清算事業団職員の再就職の促進に関する特別措置法

運輸省設置法

戦傷病者等の日本国有鉄道無賃乗車等に関する法律

東海道新幹線鉄道における列車運行の安全を妨げる行為の処罰に関する特例法

全国新幹線鉄道整備法

航空・鉄道事故調査委員会設置法

日本国有鉄道の経営する事業の運営の改善のために昭和六十一年度において緊急に講ずべき特別措置に関する法律

日本国有鉄道改革法

日本国有鉄道改革法等施行法

旅客鉄道株式会社及び日本貨物鉄道株式会社に関する法

="JNR/Law_Railway_Business/Law_index.html">鉄道事業法

JR化以降制定法令

旅客鉄道株式会社が建設主体とされている新幹線鉄道の建設に関する事業の日本鉄道建設公団への引継ぎに関する法律

新幹線鉄道に係る鉄道施設の譲渡等に関する法律

鉄道整備基金法

日本国有鉄道清算事業団の債務等の処理に関する法律

運輸施設整備事業団法

独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構法

その他コンテンツ

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