国立国会図書館から引用

針尾収容所及び出入国管理機構に関する件

昭和25年6月6日 閣議決定

1 本年4月3日スキャピン7,126-A号(別紙1)に基く佐世保援護局の廃止に伴う措置については、差し当り左によるもとし、これがため必要な法制的措置は、ポツダム宣言ノ受諾ニ伴ヒ発スル命令ニ関スル件(昭和20年勅令第542号)に基く政令によることとし、法務府において所要の手続をとり進めるものとする。
 (イ) 佐世保引揚援護局の廃止に伴い、針尾収容所の管理及び警備は、法務府に移管する。そのための所要人員190名を法務府定員に増加する。
 (ロ) 国警及び自治体警察は、不正入国者を逮捕し、収容所までこれを護送する。
 (ハ) 送還船内の警備は、海上保安庁の所管とし、そのため差し当り定員18名を増加する。
 (ニ) 不正入国防止等に関する総合調整及び之に基く総司令部側との連絡を外務省管理局入国管理部において所管することは、従来通りとする。
2 本年2月20日附スキャピン2,083号(別紙2)に基く出入国管理のための機構については早急に研究を遂げ、遅くも次の通常国会において必要な立法措置を講ずるものとする。
3 第1号の措置は、前号による新機構が設定されるまでの措置とする。
別紙1
 (仮訳)
 1950年4月3日
 SCAPIN7,126-A
   連合国最高司令官総司令部の日本政府に対する覚書
      「佐世保引揚援護局に関する件」
1 参照
 (a) 1949年3月9日附連合国最高司令官覚書SCAPIN927/17号「引揚に関する件」
 (b) 1949年12月8日附連合国最高司令官覚書SCAPIN6,998-A「函館引揚援護局に関する件」
2(a) 前述1(a)の覚書中、附属書第2の2(a)を改正し、舞鶴引揚援護局の送出し能力を月1万人と定め、且つ、佐世保引揚援護局に関する部分を削る。
 (b) 前述1(a)の覚書中、附属書第3の第1節2を改正し、佐世保引揚援護局に関する部分を削り、舞鶴引揚援護局を之に代える。
 (c) 1(a)の覚書中、附属書第3の第4節13(a)を改正し、佐世保に関する部分を削り、舞鶴を之に代える。
 (d) 前述1(b)の覚書中、3(b)を改正し、佐世保に関する部分を削る。
 (e) 前述の諸改正は1950年5月1日を以て効力を生ずる。
3 日本政府は左の事項を実施するものとする。
 (a) あらゆる種類の引揚者を受入れて手続を完了するために利用される限度において、佐世保引揚援護局を1950年5月1日を以て恒久的に閉鎖するため適当と認められる措置をとること。
 (b) 連合国最高司令官に対し、1950年6月1日までに、前述3(a)の規定に従つてとられた措置について報告を提出すること。

                           連合国最高司令官に代り
                              高級副官 准将 K・B・ブッシュ

別紙2
 (仮訳)
 1950年2月20日
 SCAPIN2,083
   連合国最高司令官総司令部の日本政府に対する覚書
      「税関、出入国及び検疫事務に関する件」
1 参照
 a 1950年2月3日附、連合国最高司令官総司令部サーキュラー3号「個人、貨物、航空機及び船舶の日本入出国取締りに関する件」
 b 1949年1月18日附、日本政府に対する覚書SCAPIN1,966「個人が日本出入国に際し携行し得る貨物に関する件」
 c 1949年2月2日附、SCAPIN1,968日本政府に対する覚書「外国為替管理に関する件」
 d 1949年5月26日、日本政府に対する覚書、SCAPIN1,900/9「国際郵便に関する件」
 e 1949年2月11日、日本政府に対する覚書、SCAPIN1,971「近親訪問のための、個人の日本入国に関する件」
 f 1946年4月8日、日本政府に対する覚書、SCAPIN941-A「日本税関機構に関する件」
 g 1950年2月20日、日本政府に対する覚書、SCAPIN2,082「出入国管理事務所に関する件」
 h 1949年11月3日、日本政府に対する覚書、SCAPIN2,055「日本への不法入国抑圧に関する件」
 i 1949年8月1日、日本政府に対する覚書、SCAPIN2,035「日本技術者の海外渡航に関する件」
 j 1945年9月22日、日本政府に対する覚書、SCAPIN48「公衆衛生対策に関する件」
 k 1947年10月1日、日本政府に対する覚書、SCAPIN1,787「検疫施設及び手続に関する件」
 l 1947年10月14日、日本政府に対する覚書、SCAPIN1,801「検疫施設及び手続に関する件」
2 日本政府は本日以降、連合国最高司令官により公布された指令に従い日本を出入国する占領軍要員、貨物、船舶、航空機を除く、個人、貨物、船舶、航空機の日本出入国及び検疫事務に対する責任を負はなければならない。
3 連合国最高司令官の指定者は、日本政府の実施機関を監督し、前記第2項の条項の実施を規整しなければならない。
4 日本政府は、税関、出入国、検疫に関する現行手続を再検討し、且つ、一般に認められている国際慣行に一致するよう、税関、出入国、検疫に対する管理を確立するに必要な措置をとらなければならない。右措置は、連合国最高司令官の当該官憲と調整されなければならない。
5 本覚書の実施を促進するため、日本政府関係機関は、連合国最高司令官の当該官憲と直接連絡することが出来る。
6 税関、出入国、検疫事務に関する、日本政府に対する従来のすべての覚書の規定にして、本覚書に規定する指令に抵触するものは本覚書によつて代えられる。
                          最高司令官に代り
                            副官部 准将 ケー・ビー・ブッシュ

  別添  1950年2月3日附
          スキャップ、サーキュラー 3号
 

 

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