国立国会図書館から引用

昭和30年度予算編成について

昭和30年3月22日 閣議決定

 昭和30年度予算の編成については、本年1月18日、予算編成大綱の閣議決定が行われたが、その具体化にあたり、各省庁を通ずる問題として、特に左記各事項について、各大臣の格段の御協力を願いたい。
     記
1 一般会計予算の総枠を1兆円以内とし、その範囲内において、住宅対策の拡充、社会保障の強化等の重要施策を重点的にとりあげる。
2 右に必要な財源を捻出するため、次の方針により一般経費の徹底的節減を行う。
 (1) 新規増員の抑制はもとより、欠員の不補充、昇給昇格の厳正化等により、極力人件費の節減につとめる。
 (2) 一般の物件費、施設費等については、前年度予算(補正後)に対し、おおむね1割以上の節約を行う。
 (3) 一般の補助金等(補助金、負担金、交付金、委託費等)については、原則として廃止することを建前として、その根本的な再検討を行い、引き続き計上を必要とするものについても、極力その整理統合をはかる。
 (なお、右に関連し、暫定予算編成の関係もあり、さしあたり、「補助金等の臨時特例等に関する法律」の有効期間を暫定予算の期間中延長する。)
 (4) 公共事業費および食糧増産対策費については、継続事業についても、極力その重点化および事業費の圧縮をはかるとともに、新規事業については、前年度と同様、原則として採択しない。
3 地方財政の現状にかんがみ、その再建整備を促進するため、国においては、地方負担軽減の見地から補助金の積極的的整理合理化、各種行政委員会の整理等、地方行政機溝の簡素化につき所要の法的措置を講ずることとし、地方においても、国に準じて事業量の圧縮、経費の徹底的節減、部課の統合縮少等によつて地方負担の軽減をはかることを強く要望する。なお、地方債の総額は、前年度の枠以下にとどめ、その範囲内において所要の再建整備債の発行を考慮する。
4 特別会計および政府関係機関の予算についても、一般会計に準じ、極力経費の節減を行う。
5 最近における物価の動向等にかんがみ、極力物価の引下げに努力する。これがため、重要物資なかんずく鉄鋼等について、経営の合理化、需給の改善等を積極的に推進し、その価格の引下げにつとめるほか、運賃等公企業料金はすえ置く。なお,宮庁物資の調弁価格については、調弁価格連絡協議会の活用等により、極力その引下げをはかる。

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